コーヒー豆の酸味を際立たせるコーヒーの淹れ方 “酸味メソッド”

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話を進めていくうえで、今回行う抽出方法を便宜上“酸味メソッド”と名付けます。
あくまでも便宜上名前を付けるだけであり、特別な抽出方法というわけではございません。
中身は至ってシンプルなコーヒーの淹れ方となります。

Contents

酸味を際立たせる淹れ方 “酸味メソッド”

コーヒーの中に含まれる酸味成分はほとんどが親水性が高い成分になっています。

しかしコーヒーの成分は一度お湯に溶け出したら、そのままというわけではなく、粉とお湯の間を何度も行ったり来たりとしています。
そのため前半では親水性の高い酸味成分が、後半では疎水性の苦味成分や雑味がコーヒーの中で増えてきます。

つまり“酸味メソッド”では抽出のスピードが重要になるというわけです。

抽出における6つのポイント

  • 微粉はあらかじめ除いておく
  • お湯の温度は92℃以上で高めに
  • コーヒーの粉は中細挽き
  • 蒸らしはしっかりと行う
  • お湯を注ぐ時は勢いが大事!
  • 最後は落としきらない

今回使用するドリッパーはHARIO v60で、12gの粉に対して168mlのお湯を3回(20:74:74)に分けて注いでいきます。(完成はおよそ140ml)

あらかじめ微粉を除いておくことで、抽出後半のドリッパー内の水はけが良くなり、抽出スピードのコントロールがしやすくなります。
(微粉を除いて12gです。コーヒーミルの性能にもよりますが14gほど挽いて微粉を取り除くと大体12gになります)

また素早い抽出でもコーヒーが薄くなってしまわないように高めの湯温、さらに中細挽きで準備しておきます。

酸味メソッドで抽出している。蒸らしの様子。

いかに素早い抽出を意識していたとしても、コーヒーの香りを出すために蒸らしはしっかりと30秒行いましょう。
蒸らしの際に注ぐお湯の量は約20mlほどで、中心から「の」の字を描くように注ぎます。

酸味メソッドで抽出している様子。注湯量の目安。


2投目以降の注湯は74mlずつに分けて、勢いよく注いでいきましょう。
ドリッパー内のコーヒー粉を攪拌するような感覚で、太く注いでいきます。

ここでじっくりと時間を掛け過ぎると、苦味成分の割合が増え、酸味成分の割合が減っていきますので勢いよくいきましょう。

目標量注ぎきったら、ドリッパー内のお湯が全て落ちきる少し前にドリッパーを外します。

酸味メソッドで抽出。ドリッパーを外すタイミングの写真。
だいたいこのくらいでドリッパーを外す

“酸味メソッド”で淹れたコーヒーを飲んでみた感想

スタバ リユーザブルカップ。

狙った通りに際立った酸味が出ており美味しいです。
濃度も程よく香りとフルーツ感が全面に出ており。苦味のほとんどないクリアな味わいです。

余談ですが、今回使っているカップはスタバのリユーザブルカップというもので、洗って繰り返す使えるようになっています。

リユーザブルカップについてはこちら。

酸味が特徴的なコーヒー豆

今回行った酸味を際立たせる“酸味メソッド”ですが、もちろんコーヒー自体に素晴らしい酸味がなければ美味しくなりません。

そこで酸味が特徴的なコーヒーをいくつか紹介したいと思います。
焙煎度合いは基本的には浅煎りです。

ケニア マサイAA

こちらは酸味が特徴的なコーヒーの多いケニア産の豆です。

焙煎している時からカシスのようなフレーバーが出てくることで有名で、非常にポテンシャルの高い豆になっています。

また深煎りにすることで重厚な苦味が楽しめアイスコーヒーなどにも向いております。

ケニア マサイAAについて詳細を知りたい方はこちら。

エチオピア イルガチェフェG-1

こちらも酸味が特徴的なコーヒーの生産地であるエチオピア産の豆です。

エチオピアはコーヒー発祥の地と言われるほどコーヒーの歴史が古く、世界でも有数の生産量を誇ります。

その中でも高品質なコーヒー豆を生産することで有名なイルガチェフェは、コーヒー好きなら一度は飲むべき逸品です。

イルガチェフェについて詳細が知りたい方はこちら。

キリマンジャロAA

日本でも高い知名度を誇り、最近ではセブンイレブンの青の贅沢 キリマンジャロブレンドやファミマのキリマンジャロブレンドが発売されたことでお馴染みのコーヒー豆です。

爽やかな酸味は素晴らしく、酸味のあるコーヒーが好きな方にはオススメです。

キリマンジャロAAについて詳しく知りたい方はこちら。

酸味のある豆を楽しもう!

日本では何かと嫌われガチなコーヒーの酸味ですが、原因の一端は「嫌な酸味」と「良い酸味」を混同してしまっていることにあると私は考えます。

例えば、「すっぱいコーヒー」と「酸味のあるコーヒー」と言い換えてみるとどうでしょう?
英語で言うところのsourとacidityの違いですが、酸味が苦手という方はどうやらどちらも同じものだと考えているようです。

エイジングが進んでいくうちに自然と出てくるのがすっぱい(sour)で、「嫌な酸味」のほうです。
良質な浅煎りコーヒー豆にある酸味はacidity(酸味のある)で、フルーツの酸味など「良い酸味」を表します。

この辺りの感じ方の違いは言葉でいくら説明したところで、知らなければ理解できない部分ですので、ぜひ一度良質な酸味のあるコーヒーを飲んでみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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