ハンドドリップコーヒー 最後まで落としきる派?落としきらない派?

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近年家庭でハンドドリップコーヒーを楽しむ人が、
かなり増えてきた印象があります。

コーヒーの美味しい淹れ方を調べる中で頻繁に目にするのが、
「ドリッパー内にお湯が残った状態で最後まで落としきらずにドリッパーを外してください」
というワンポイントアドバイスです。

しかし、最近では落としきる方法を採用している人もいます。
どちらがよりコーヒーを美味しく淹れれる方法なのでしょうか?

Contents

あなたは落としきる派?落としきらない派?

私はこの疑問を解決するためにもまず皆さんが、
普段コーヒーを淹れる際にコーヒーを「落としきる」と「落としきらない」の、
どちらを採用しているのかInstagramのアカウントでアンケートをとってみました。

インスタ ストーリーにて集計した結果

これはあくまでも私のフォロワーという一部のハンドドリップ経験者の方へ向けて、
取らせて頂いたアンケートではありますがこれだけの大差が出たことに驚きました。

今現在はコーヒーは落としきらずに途中で外す方が主流なようです。
ちなみに私もコーヒーを落としきらない派の一人です。

では何故コーヒーは最後まで落としきらない方が良いと考えるのでしょうか?

※あくまでも私のフォロワーという極一部の方に協力いただいたアンケート結果を元に考察した内容になります。

最後の一滴まで落としきらない理由とは?

ハンドドリップでコーヒーを淹れていると、
お湯を注ぐたびに注いだところから泡がモコモコと出てきませんか?
それこそが雑味成分が多く含まれた料理で例えるところのアクのようなものです!
ということが先日読んだとある書籍に書かれていました。

最後まで落としきるとこの泡がコーヒーと一緒に抽出されてしまうので、
コーヒーに雑味が出ると言われているようです。

コーヒーを最後まで落としきらない派の一番の考えは、
「最後の一滴と共に雑味などのネガティブな味が抽出されてしまう」
という点にあるのではないかと思われます。

しかし、雑味などのネガティヴな味が抽出されてしまう大きな原因は、
実は別のポイントにあるのではないかと思われます。

もう少し掘り下げて考えてみましょう。

※以降、雑味などのネガティヴな味は雑味で統一します。

雑味の5つの原因と改善法

雑味が抽出される主な原因は以下の5つだと考えられます。

〜雑味(ネガティヴな味)の原因:コーヒー豆自体に問題がある〜
・焙煎から日にちが経ったコーヒー豆
・欠点豆が含まれている

〜雑味の原因:抽出時の問題〜
・挽いたコーヒー粉に微粉が混じっている
・あまりにも熱すぎるお湯での抽出
・全体を通して抽出時間が長すぎる

大きく分けるとコーヒー豆自体に問題がある場合抽出に問題がある場合ですね。

今回はハンドドリップでコーヒーを落としきるかどうかのお話ですので、
豆の問題は除外しておきたいところですが、
色んな方とお話する上でよく混同されがちなように感じたので、
問題の切り分けのため敢えて説明を加えていきたいと思います。

〜焙煎から日にちの経ったコーヒー豆〜

基本的に焙煎したコーヒー豆は焙煎日から2〜3日経ったものが飲み頃と言われています。
皆さんはそこからおよそ1ヶ月以内には飲み切るのが一般的かと思われます。

1ヶ月以上経ってしまいますとコーヒー豆が空気に触れることによって酸化が進み、
香りや風味に悪影響が及ぼされます。

実際に焙煎から1ヶ月経ったコーヒー豆を淹れて飲みましたが買った当初に比べて香りも薄く、嫌な酸味までもが抽出されてしまいあまり美味しくありませんでした。

このように焙煎から日が経ち過ぎてしまうと酸化の影響で、
ネガティヴな味が出やすくなってしまいますので、
出来るだけ1ヶ月以内に飲みきれる量を購入もしくは焙煎しましょう。

〜欠点豆が含まれている〜

どうしても購入したコーヒー豆や焙煎したコーヒー豆にも欠点豆が含まれていることがあります。

欠点豆とは主に形が異質なもの、芯まで火が通っていないもの、虫食いのもの、発育不足なものなどです。
これらはハンドピックによって取り除く必要があります。

理由は至ってシンプルで美味しくないからです。
欠点豆が混じったコーヒーは、えぐみや渋みといった雑味が出るので焙煎してあるコーヒー豆であってもある程度ハンドピックをしてからコーヒーを淹れると全然味は変わります。

〜挽いたコーヒー粉に微粉が混じっている〜

比較的安価なコーヒーミルを使っている場合など特に注意したいのが微粉についてです。

コーヒー粉が細かすぎると表面積が増えて本来あまり出したくない、
ネガティブな味も出やすくなります。
つまり微粉も雑味成分が抽出される原因の1つとなるわけです。

微粉が混じらないようにするためにコーヒー豆を挽いた後、
コーヒー専用の“パウダーコントロールストッカー”や、
茶こしやふるいなどで微粉を除去してあげるのがオススメです。

ちなみに個人的には多少の微粉はコーヒーに奥行きが出て良いなぁ、と考えてます。

〜熱すぎるお湯での抽出〜

コーヒーを抽出する際のお湯の温度はとても重要となります。
お湯の温度はたったの1℃違うだけでもコーヒーの味は変化します。

極端に温度が高すぎると一気に雑味が抽出されてしまいます。
一般的にハンドドリップに使用するお湯の温度は、
82°〜92°辺りが好ましいと言われています。

もちろんコーヒー豆やドリッパーによって誤差はありますが、
大体がこの範囲内の温度での抽出となります。

お湯を沸騰させた後、ドリップポットに移すだけでも温度は下がり、
ほどよい温度になってきますのでドリップポットに移してから抽出をしましょう。

〜全体を通して抽出時間が長すぎる〜

結局のところハンドドリップのお湯を落としきるか、落としきらないかの問題は、
抽出時間が長くなりすぎないか、というところに要約されると私は考えています。

例え最後の一滴まで落としきったとしても、
抽出時間が短ければ雑味などのネガティヴな味は、
ほとんど出てきません。

ハンドドリップでは基本的には3:00以内に抽出を終えるのが良いと言われています。

私が普段使う抽出レシピではほどんどが2:00や2:30秒の短いものが多いので、
自然とコーヒーは落としきらない派になってきます。

ポイントを守って実際に淹れてみた

では、今までの雑味の原因となるポイントを守ればコーヒーを、
最後まで落としきっても雑味が抽出されることはないのか?

その確認のためにポイントを押さえた上でコーヒーを落としきったものと、
落としきらずに途中で外したものを飲み比べてしてみたいと思います。

同じレシピで抽出時間だけ変えて淹れてきました。
<レシピ>
コーヒー豆 11g
お湯 140ml(89°)
抽出時間 1:40〜2:00
抽出器具 ハリオv60

コーヒーを最後まで落としきったもの

何度か確認してみましたがコーヒーを落としきったものと落としきらなかったものとでは、
大きく味が変わることはありませんでした。

気持ち落としきらないほうがクリアさを感じるかなというくらいで予想していたほどの違いは感じられませんでした。

ハンドドリップ最後まで落としきるか:まとめ

ということで、ここまでコーヒーは落としきるor落としきらないの話から、
主な雑味の原因までをご紹介してきました。

今回の結果としては上記の5つのポイントを守っていればコーヒーを、
最後まで落としきっても雑味(ネガティヴな味)はあまり出ないということになります。

しかし、あくまで私個人の検証の結果ですので、
科学的エビデンスに基づくものではないことをご了承ください。

私が知って欲しかった点は、
コーヒー愛好家の中ではたびたびこういった議題が上がって盛り上がっている、
というところです。

コーヒーを最後まで落とし切るかは貴方の好みに合わせてください。

ハンドドリップはまだまだ奥が深いもので日々検証を重ねて精進してまいります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

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