皆さんはご自宅で焙煎をされていますか?
今回はご自宅でコーヒー豆の焙煎をされる方に、
オススメしたい美味しい生豆をご紹介したいと思います。
Contents
ナチュラルのコーヒー豆の特徴
コーヒー生産においてのナチュラルとは精製方法の一種です。
精製とはコーヒーチェリーから中身の種子を取り出して乾燥させる作業のことで、
この精製作業を行うことによって私たちが普段目にする生豆の状態になります。
ナチュラルはウォッシュトやパルプドナチュラルなど精製方法のなかでも、
最も歴史のある精製方法でブラジルやエチオピアなどの国で主に行われています。
ウォッシュトとは異なり大量の水を必要としないため環境にも優しく、
生産地ごとのユニークなフレーバーや強い甘みを持つものが多いです。
ただし乾燥までに時間が掛かるため天候に左右され、
欠点豆が多くなりやすい傾向にあるようです。
※丁寧に管理された高品質なナチュラルの場合は欠点豆はかなり少ないです。
ナチュラルプロセスの乾燥方法
アフリカンベッドやパディオ(中庭)に完熟したコーヒーチェリーを広げ、
一日に数回攪拌しながら15〜20日ほど乾燥させます。
ちなみに乾燥の日数は豆の水分値などで変わるようで、
仕上げに機械を使った低温乾燥を挟む生産地もあるようです。
他の精製方法との簡易的な比較
ナチュラル
選別→乾燥→貯蔵→脱穀→格付け
パルプドナチュラル
選別→*パルピング→乾燥→貯蔵→脱穀→格付け
ウォッシュト
選別→パルピング→発酵→洗浄→乾燥→貯蔵→脱穀→格付け
*パルピング・・・パルパーで果肉を除去する過程。
ウォッシュトの工程を簡易的に並べて比較すると、
ナチュラルが低コストで環境に優しいということが分かりやすいですね。
マジで美味しいブラジルのファゼンダ グアリロバ
ここからが本題の本当に美味しいオススメしたい生豆です!
基本的にコーヒーも農産物ですので、
同じ農園であっても品質に差が出てきます。
一年前はCOEを受賞するような大規模農園が、
翌年はそうでもなかったなんて話は結構よくあります。
それを踏まえた上でなおオススメしたいのがグアリロバ農園です。
グアリロバ農園はブラジルのミナスジェライス州カンポダスべルテンテス地区にあり、
標高約1,100m、栽培面積およそ200haと大規模農園になっています。
COEやCoffee of the year Brazilなど様々な賞も受賞している凄い農園です。
カーボニック・マセレーションなどのアナエロビック・ファーメンテーションやハニー製法といった
最新の技術を積極的に取り入れ、地域の生産者や農業大学と共同での開発・研究に励んでいます。
さらに収穫は手摘みで完熟チェリーを一粒一粒丁寧にピッキングし、
精製処理後もスクリーン選別、比重選別、電子選別処理と徹底した品質管理が行われています。
イエローカトゥカイ ナチュラル
なんといってもまずはイエローカトゥカイのナチュラルです。
イエローカトゥアイと名前は似ていますが別物で、
グアリロバで開発された品種になります。
生豆の状態から甘い香りが非常に強く、
焙煎しても損なわれない甘みとフルーティさがありました。
イエローカトゥカイ カーボニックマセレーション ナチュラル
こちらは先ほどのイエローカトゥカイのナチュラルに+αして、
カーボニックマセレーションのプロセスを加えたもので、
ユニークな味わいとグアリロバ特有の甘い香りを持っています。
焙煎したところトロピカルフルーツのような風味が顔を出し、
とても上質で香り高く美味しかったです。
カーボニックマセレーションとはアナエロビック・ファーメンテーション(嫌気性発酵)の一種で、気密性の高いタンク内に二酸化炭素を注入し、酸素を遮断し、コーヒーチェリーのまま発酵させる発酵方法。
ナチュラルの場合はその後果肉が除去され、乾燥させられる。
元々は赤ワインの醸造に用いられていた製法が近年のブラジルや中米でのコーヒー精製に用いられ始めた。
レッドカトゥアイ ナチュラル
レッドカトゥアイとはカトゥーラ種とムンドノーボ 種の交配種で、
高い収穫量と風味の質の良さから様々な農園で栽培がされています。
中煎で焙煎したところアーモンドのような風味と強い甘みを持っており美味しかったです。
ナリュラル以外も美味しいグアリロバ
レッドカトゥアイ イエローハニー
先ほども説明した通りレッドカトゥアイとはカトゥーラ種とムンドノーボ 種の交配種で、
イエローハニー精製で仕上げられています。
こちらも甘みが強く、中煎くらいで焙煎するとナッツ感と甘やかな香りが堪りません。
イエローハニーとはハニー製法の一種でミューシレージを25%残したまま6〜8日間乾燥させたものです。
ブルボン ブラックハニー
こちらは数量限定で販売されていたものでTACA DO CAMPO品評会優勝ロットの生豆です。
甘みの強いブルボン種をブラックハニー精製で仕上げています。
すでに生豆は売り切れてしまっているので、
焙煎後の豆であれば Tips of coffee のショップで購入が可能になっています。
ブラックハニーとはハニー製法の一種でミューシレージをそのままに表面の果肉だけ除去し1ヶ月間乾燥させたものです。