今では当たり前のように毎日飲んでいるコーヒーですが、一体どうやって栽培されているのか?
どんな環境条件を必要としているのか?
どんな土地のコーヒー豆がより質の良いものになるのか?
こんな疑問を解決していくべく、コーヒーノキについて今回ご紹介します。
Contents
『コーヒーノキ』とは?
コーヒー豆は「コーヒーノキ」と呼ばれる木から成ります。
このコーヒーノキとはアカネ科コフィア属の熱帯植物で
常に緑色の艶のある葉が特徴です。
このコーヒーノキに成るフルーツのような種子「コーヒーチェリー」
から採れるのがコーヒー豆になります。
*果実の実が赤くサクランボに似てることからコーヒーチェリーと呼ばれます。
このコーヒーチェリーは昔、そのまま果実として食べられており、
甘くて美味しかったのだとか…。ぜひ食べてみたいです。
コーヒーノキの栽培方法
一概には言えませんが、主な栽培方法をご紹介します。
①苗床でパーチメント付きのコーヒー種子をまきます。
②1〜2ヶ月で発芽し、半年ほどかけて40cmくらいまで葉が育ったら農園に定植します。
③発芽から3年ほどで1mくらいの成木となり、ジャスミンのような香りを放つ白い花を咲かせます。
花は数日で枯れ、約1週間ほどで散ってしまいます。
④花が散ってしまってから数日経つと、緑色で楕円形の実をつけはじめます。
この実が6〜8ヶ月かけて徐々に大きく真っ赤に熟したらコーヒーチェリーを収穫します。
つまり種まきを始めてから収穫までにおよそ4年近くの年月を必要とします。
しかし一度実をつけ始めると、年に1回から多いと2回収穫することが可能となります。
しっかり手入れをすればコーヒーノキは数十年まで長生きするのだとも言われています。
コーヒーノキが育つ栽培条件
コーヒーノキは湿気に弱いなど栽培する際に気をつけるべき点がいくつかあります。
<赤道付近の温暖な気候>
北緯25度から南緯25度の熱帯、亜熱帯地域が特にコーヒー栽培に適しており、その地域を「コーヒーベルト」と呼びます。
<平均気温が20度前後あり、また昼夜の気温差が大きい>
昼夜の寒暖差が大きいことで、コーヒー豆が雑味のないクリアな味わいになる傾向があるため標高が高い高地での栽培も好まれています。
<年間雨量が平均1500mm以上あること>
コーヒー豆は湿気に弱いですが、ある程度の量の雨は必要となるため、最低でも1500mmほど降れば十分栽培可能です。
<土壌は有機物を多く含む水はけの良い肥沃土>
栽培において大事な土には弱酸性と排水性が求められております。
<霜が降りない>
これは本当に重要になります。
霜が降りることによって、コーヒーノキの葉が緑色から茶褐色に変化し、最悪の場合、枝や葉だけでなく木自体が枯れてしまうこともあります。
こうなってしまうと状況回復するまでに何年もの年月を要し、農園としては大きなダメージとなります。
過去には壮大な被害を受けたケースも多々あり、特にブラジルで起こりやすいようです。
これらの条件が揃った環境で育ったコーヒー豆はとても良質で風味に優れたものになります。
最後に
コーヒーを栽培するのはかなりの労力と年月が必要とされるため、中々続かない農園も少なくはありません。
そのため、長年に渡って一つずつ丁寧に育てている方達の思いというものはとても素晴らしいものです。
ぜひ一杯一杯味わってコーヒーを楽しんでいただけたらと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。