強い緑を帯びた輝き。
その鮮やかな美しさと優しさを持ち合わせた宝石。
“エメラルド”の名前を冠することを許された最高級のコロンビア産コーヒーとは一体…!?
エメマンを産出する土地の特徴
南米大陸の北西に位置するコロンビア。
地質や気候がコーヒー栽培に適しており、世界有数のコーヒー豆の産地でもあります。
しかし農園のほとんどが小規模でコーヒーノキは険しい山の傾斜面に位置しており、「カフェテロ」と呼ばれるコーヒー生産者の人の手で一粒ずつ丁寧に丹精込めて手摘みによって収穫されています。
あまりにも険しい山岳地帯なので、車ではなく馬やロバを使ってコーヒーの麻袋を運んでいます。
そんなコロンビアの中でも、アンデス山脈の標高1600mの豊かな自然の中で栽培され、収穫されたコーヒーチェリーをアンデスの清水で水洗処理されたコーヒー豆は格別な風味を生み出します。
エメマンはかなりレア?
コロンビアのコーヒー豆の中から選び抜かれたわずか1〜3%のコーヒー豆だけが、この「エメラルド」の名前を冠することができます。
ではどのようにしてこのコロンビアコーヒーの最高級でもある“エメラルドマウンテン”となるコーヒー豆を選ばれているのでしょうか?
エメラルドマウンテンの認定を行っているのは
1927年に生産者自らの手によって設立した
“コロンビア国立コーヒー生産者連合会(FNC)”
が行なっています。
<FNCってどういう組織?>
コロンビア国内のコーヒー生産者はこのFNCに加盟し、派遣される農業アドバイザーの元、品質にこだわった豆の栽培に勤めています。
主に研究に基づいた苗木や肥料の提供や農薬の管理、シェードツリーを利用した栽培、ハンドピックによる収穫、水の利用を抑えるために小規模農家用の最新機器の導入、栽培に関する講座など様々な面で生産者をサポートしています。
ちなみに輸出される生豆の最終チェックもFNCが管理しています。
こうして一貫した管理によって生産者同士の競争心を高め、各農家からより品質のよい豆が産出される状況になりました。
このFNC独自の厳しい品質基準のもと、およそ7回にもわたるカッピングの末、認められたものだけがエメラルド マウンテンの名を冠することができるというわけです。
このように厳しい審査を通過したエメラルド マウンテンの特徴はなんといっても他のコーヒーにはない芳醇な香りです。焙煎を終えた段階でもうすでに香りが広がっており、コーヒーを飲むまでずっと香りを楽しむことができました。
この香りを最も引き出せる焙煎度合は、ミディアムローストをおすすめします。

美味しい淹れ方
今回エメマンを美味しく淹れるのに使った抽出器具は、ハリオV60です。
レシピがこちらです。
コーヒー粉 12g
お湯 140ml(91°)
蒸らし 25〜30秒
抽出時間 1:52
上記のレシピによる味の五段階評価
苦味:★☆☆☆☆
酸味:★★★★☆
甘味:★★★☆☆
コク:★★☆☆☆
香り:★★★★★
エメマンはとにかく香りが芳醇です。そしてフルーティな爽やかな酸味が際立つあっさりとした印象のコーヒーです。ボディは弱いですが、この香り高い風味は午後のひとときにおすすめの一杯です。