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サイフォンはいいとこ取りした抽出器具
サイフォンはコーヒー粉とお湯が直接触れながら抽出をする
「浸漬式」に分類されます。
フレンチプレスと同じなのか?
いいえ、違います。
加熱で起こる気圧の変化を利用してコーヒーを抽出し、
最後フィルターに通して濾過をする特徴を持ちます。
フレンチプレスとペーパードリップのいいところを
組み合わせたかのような抽出方法となっています。
こうして抽出されたコーヒーは苦味や雑味が抑えられ、
コーヒー豆本来の風味がクリアに感じるとして人気です。
私が以前某カフェのチェーン店でアルバイトをしていた時、
コーヒーはすべてサイフォンで提供していました。
お客様の多くは抽出の様子をじっと見つめて
感動されていました。
また短時間での抽出なのに
やわらかいコーヒーオイルの甘さを引き出すサイフォンコーヒーは
高齢者から若い方まで幅広い年代の方に親しまれていました。
サイフォンを選ぶ3つのポイント
サイフォンを選ぶ際に大切な3つのポイントがあります。
・サイズを決める
・熱源を決める
・必要な部品は入手しやすいか
サイズを決める
サイフォンには主に
1~2杯用・3杯用・5杯用
のサイズ展開があります。
サイズの合わないものでは
コーヒーの風味にも影響を及ぼします。
どのサイズがいいか悩んだら
家庭で淹れるのであれば1~2杯用で十分足ります。
熱源を決める
サイフォンには
「アルコールランプ式」「ハロゲン式」「電気式」「ガストーチ式」
の4つの熱源に分けることができます。
それぞれ特徴が異なってきます。
『アルコールランプ式』は一番手に届きやすい価格帯の物が揃っています。アルコールランプや燃料用アルコールなどお店やネットで簡単に手に入れることができるものばかりでお手軽です。
直火タイプで風による影響を受けやすいためアウトドアには向きません。
『ハロゲン式』は光によって加熱を行う仕組みとなっています。
大体が火力調整でき、安全性に長けています。ランプの光が下からフラスコを照らす様子はおしゃれな空間を演出してくれます。他の物に比べて多少値が張る商品となっています。
『電気式』はコンセントに繋いで淹れるだけと一番扱いやすいタイプとなっています。
必要な部品等がなく、直火も使わないので非常に安全です。
ただコーヒーを自分で淹れたいという方向けではありません。
『ガストーチ式』は火力が強く安定した抽出を可能とします。
カセットコンロ用のガスボンベ1本を使用した場合には、およそ1時間連続で使用することができます。
主にアウトドア用として重宝されています。
必要な部品は入手しやすいか
サイフォンは他の抽出器具と比べて
本体以外に必要な部品が多いのも特徴の1つとなっています。
例えばアルコールランプ式は
・アルコールランプ(風防)
・燃料用アルコール
・フィルター
・竹べら
が他に必要となります。
最近は燃料用アルコール以外はセット売りされている物も多くあります。
別売りの燃料用アルコールは
ネットやドラッグストアで簡単に手に入れることができます。
このように必要な部品が
手に入りやすいかどうか確認しておくと失敗しません。
個人的には竹べらでサイフォンの淹れるモチベが変わってきます。
しっかり撹拌できる竹べらがおすすめです!
オススメ度★ 扱いやすいサイフォン
HARIO コーヒーサイフォン モカ
メーカー希望価格:¥9,900
オススメポイント
・ペーパーフィルターであっさりとした飲み口に
・丸みを帯びたかわいらしいフォルム
サイフォンは一般に縦に長いスタイリッシュなイメージがありますが、
モカは全体的に丸みを帯びたデザインで
あたたかみを感じるかわいらしいフォルムとなっています。
またネルフィルターでなくペーパーフィルターを採用している
ためオイル感の少ないあっさりとした飲み口のコーヒーに仕上がります。
アルコールランプ等が付いて1万円をきるコスパの良さに驚愕です。
(燃料アルコールは付いていません)
コーノ式 コーヒーサイフォン
相場:¥12,400
オススメポイント
・ウッドハンドルでレトロな雰囲気を演出
・パーツや金具の細部までこだわっている
サイフォンの持ち手部分がウッドハンドルのため
レトロな喫茶店を思わせるコーヒータイムを演出します。
パーツや金具の細部までコーヒーの美味しさに
こだわり抜いたサイフォンは少々値が張る価格にあります。
見た目までこだわりたい方にオススメのサイフォンです。
ボダム ePEBO 電動サイフォン
相場:¥11,000
オススメポイント
・コーヒー粉と水を入れて電源を入れるだけで抽出できる
・プラスチックの専用フィルターを採用(ゴミの削減に繋がる)
電気式のサイフォンで
コーヒー粉と水をセットし電源を入れるだけで自動で抽出を行ってくれます。
紙や布フィルターを使わず専用のプラスチックフィルターを使用しています。
これは消耗品を失くしゴミの削減に繋げる、
またコーヒーオイルを程よく抽出し
コーヒー豆本来の風味を引き出すなどの狙いがあります。
自分で攪拌しながら抽出したい方向きではありませんのでご了承ください。
オススメ度★★ デザインと実力を兼ね備えたサイフォン
HARIO サイフォン テクニカ
メーカー希望価格:¥10,450
オススメポイント
・抽出時間を決めておけば再現性が高い
・部品ごとのスペアパーツが揃っている
シンプルなデザインと扱いやすいアルコールランプ式のサイフォンとして有名です。
サイフォンはたくさんのパーツからなっており、
その大多数はガラス製であるため壊れやすいといった短所を持っています。
HARIOは多くの部品のスペアパーツが取り揃っているためパーツの損失をしても安心です。
*アルコールランプ、ネルフィルター、軽量スプーンは
付属で付いているため燃料用アルコールだけ別途準備する必要があります。
Baoshishan コーヒーサイフォンセット
相場:¥28,800
オススメポイント
・ハロゲンランプと石英ガラスでおしゃれなデザイン
・5段階の温度調整で再現性が高い
家庭用ではあまり見かけない
ハロゲンランプを熱源としたサイフォンになります。
全体的にコンパクトなサイズ感と石英ガラスを用いた台が
スタイリッシュなコーヒースタイルを演出します。
ハロゲンランプはノブで5段階に温度調整ができるため
均等な加熱を可能とします。
正確な温度調整はコーヒーの風味の再現性が高い点でも評価されています。
ハロゲンランプも付属されてのこの価格は
耳を疑うほど優しい価格設定にあります。
興味のある方はぜひチェックしてみてください。
ボンマック ゴールドサイフォン
相場:¥11,900
オススメポイント
・格上に見えるゴールドが映えるデザイン
・付属品が付いている
ウッド調のハンドルに金具部分はすべてゴールドに統一されており
ちょっと格上に見えるデザインとして人気があります。
アルコールランプが付属として付いていますが
個人的にハロゲンランプとの相性が抜群だと思っています。
ロートのフタから
アルコールランプ、風防、へら、フィルターまで
付属品が充実しています(燃料用アルコールのみ別途準備が必要)
番外編 見た目が映えるサイフォン
EC Kitchen コーヒーサイフォン
相場:¥14,280
オススメポイント
・実験道具のような見た目が映える
・天秤式のサイフォン
本格的なお店のサイフォンコーヒーを求めるのであれば
この天秤式に辿り着くことでしょう。
実験道具かと思われるような入り組んだセットは
扱いが非常に難しいですが見た目のインパクトは群を抜きます。
独特な演出効果で淹れたコーヒーはいかがですか?
抽出の出来の良さが明確に出るサイフォン
サイフォンは攪拌して抽出するだけで簡単そうに見えます。
工程は簡単な作業が多いですが
タイミングや攪拌の仕方一つでコーヒーの風味は変わってきます。
アルバイト時代に数えきれないほどサイフォンコーヒーを抽出してきましたが
嫌というほど実感しました。
上手な攪拌ができた時にはロートに残ったコーヒー粉がキレイなドーム状になります。
しかし少しでも攪拌が上手くいかなかったら
平らにコーヒー粉は残ります。
この状態を見たときの絶望感は今でも鮮明に思い出します、、。
サイフォンはとにかく練習することが大切です。
攪拌のイメージが掴めないのであればYouTubeで
サイフォニストが実際に抽出している動画を見るのがオススメです。
上手な人のテクニックを見てマネすることが
上達への近道なのかなと思います。
![ドーム状 サイフォン キレイな攪拌](https://i0.wp.com/tipsofcoffee.com/wp-content/uploads/2021/07/AF34463A-F28E-48CA-B7FB-2F5BF10A5354.jpeg?resize=390%2C390&ssl=1)
フィルターの手入れ方法について
サイフォンは抽出方法が独特であるのに加えて
部品ごとの手入れにも気を付けてほしい事項があります。
特にネルフィルターを使用する場合、
ネルドリップ同様に使用する前に一度煮沸を行います。
煮沸とは沸騰しているお湯と一緒に沸々加熱する方法です。
煮沸は
フィルターに付着した糊や汚れを落とす重要な役割を持ちます。
また使ったフィルターはしっかりコーヒー粉を流水で洗い流した後、
乾燥しないよう水を入れた容器で冷蔵庫にて保管をします。
この一手間が美味しいコーヒーを支えていることを忘れないでください。
最後までお読みいただきありがとうございました。