光沢ある見た目と熱の伝導率に優れた“銅製”のKalita式ドリッパーをついに購入しました。
優れた機能性と格好良さを持つドリッパーについてレビューしていきたいと思います。

Contents
Kalita 台形ドリッパーの特長
ドリッパーには基本的に“台形型”と“円錐型”の2種類の形状があります。
特にコーヒー機器総合メーカーのKalitaは、
独自の3つ穴式という特徴を持った台形型のドリッパーを販売しています。
ではこれらはどんなメリットまたはデメリットがあるのでしょうか?
コーヒー抽出における台形ドリッパーのメリット・デメリット

今回紹介するKalitaの台形ドリッパーは“台形という形状”と“3つ穴”であることが最大の特徴になります。
3つ穴であることのメリットは比較的水はけがはやく、雑味が混じる前に抽出を終えてしまうことができます。
つまり雑味の少ないクリアな味わいのコーヒーの抽出を可能にするドリッパーというわけです。
Kalitaの台形ドリッパーの凄いところはこれだけでは終わりません!
次に注目してほしいのが“リブ”です。
リブとはドリッパー内部の溝のことを指し、“ドリッパーとペーパーフィルターの間に程よく空気を入れて張り付きをセーブし、スムーズなろ過を実現する働きがあります。
こういったメリットがある一方で、お湯の注ぐ際にコツが必要となります。
台形型は円錐型と違い円を描くようにお湯を注ぐと粉全体にお湯が行き渡りません。
ひらがなの“の”を意識してゆっくり注ぐことが美味しいコーヒーを作るポイントです。
素材による違い
以前から台形ドリッパーは“プラスチック製”を愛用していましたが、素材が違うだけでも違いが大きく感じられました。
(後に記載する値段・サイズ・重さはすべて1~2杯分サイズのものとなります)
<プラスチック製>
・軽くて初心者でも扱いやすい
・透明なので中のお湯の動きを確認できる
・お手頃な価格
価格 ¥330
サイズ 113×92(mm)
重さ 40g

<陶器製>
・見た目に温もりを感じ優しい印象
・樹脂製の比べて保温性に優れている
・変色する恐れがない
価格 ¥935
サイズ 120×100(mm)
重さ 160g
<銅製>
・熱伝導が良く温まりやすい
・使うほどに味わいが出てくる
価格 ¥5500
サイズ 122×96(mm)
重さ 160g
それぞれに魅力があり、どの素材のドリッパーを選んでも後悔しないこと間違いなしです。
ウェーブドリッパーとの比較
同じKalitaのドリッパーに“ウェーブドリッパー”があります。
このウェーブドリッパーも3つ穴式のドリッパーです。
台形ドリッパーと何が違うのでしょうか?
まずドリッパーの相棒とも言える“ペーパーフィルター”に違いが見られます。
下の写真をご覧ください。

左が台形ドリッパーのペーパーフィルターで同じ台形の形をしています。
側面と底に繋ぎ目があり、ドリッパーに装着する際にこのつなぎ目に沿って互い違いに折ることでドリッパーとの程良い距離感を保つことができます。
続いて右がウェーブドリッパーのペーパーフィルターです。
なんといってもこの20にもなるウェーブがドリッパーとペーパーとの間に空気を含みコーヒー粉が膨らみやすい設計となっています。
そして同じ3つ穴ですが底の形に違いがあります。

台形ドリッパーは下に向かって斜めになっているため少し詰まったような印象を受けます。
それに比べてウェーブドリッパーの底は平らに設計されています。
これはどのようにお湯を注がれても全体にお湯が行き渡る目的があり、ハンドドリップ初心者でも簡単に扱いやすいというわけです。
このように2つのドリッパーはそれぞれ違った特徴がありますが共通に言えるのは“とにかくおしゃれである”という点です。
そんなこと、と思う方もいるかもしれませんが、コーヒーを淹れるというのは気持ちがすごく重要になると考えています。
映える・アンティーク感・膨らむコーヒ粉、
気持ちが上がる見た目によってさらに向上心・追求心を揺すぶられる、
だからこそドリッパーのおしゃれさは重要だと私は考えます。
美味しく淹れるために必要な器具
・ドリッパー
・サーバー
・ペーパーフィルター
・ドリップポッド
・お湯を沸かすためのやかん
他にもコーヒー豆を挽くところからされる方は“コーヒーミル”、丁寧に淹れたい方は“温度計”や“スケール”などを使うとより正確に淹れることができます。
コーヒーを淹れる手順
台形ドリッパーを使った美味しいコーヒー抽出の淹れ方のご紹介をします。
<抽出レシピ>
コーヒー豆 15g
抽出量 300ml
抽出時間 3:00
蒸らし 30秒
まずはコーヒー豆を中挽き(好みによっては中粗挽き)に挽きます。
挽いた豆をドリッパーにセット、、、とその前にドリッパーにペーパーをセットしないといけません!
台形のペーパーは側面と底部分を互い違いにしっかり折り曲げて使います。
分かりやすいよう写真で説明します。

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このように折れたらドリッパーにセットし、挽いたコーヒー粉を入れます。
コーヒー粉は表面が平らになるように軽くトントンとたたきます。
(平らなことで粉全体に行き渡り味にムラがなくなります)
そうしたらいよいよ注湯となります。
お湯の温度は87℃~90℃くらいが良いかと思いますが、使う豆によって変えてください。
温度計がない方は沸騰したてのお湯をドリップポッドに移すことで、
だいたい適温まで温度が下がります。
お湯を注ぐときのポイントは“ペーパーの端に直接お湯をかけない!”ことです。
ペーパーの端に直接かけてしまうと、コーヒー粉を通らずにお湯が落ちて薄まる可能性があるためです。
一回目の注湯は粉全体にお湯が行き渡る量(25~30g程)を注ぎ20~30秒蒸らしを行います。

続いて2回目の注湯です。
この時もペーパーにかからないように楕円形を意識してお湯を注ぎます。

これを目的量に達するまで繰り返します。
目的量に達したらドリッパーを外しますが、お湯が全て落ち切る前に外してください。
お湯が落ち切ってしまうと雑味やえぐみが一緒に落ちてしまうので注意が必要です。
サーバーからカップに注いだら完成ですが、一度中のコーヒーをスプーンなどでかき回すひと手間を加えることで、全体の味のばらつきがなくなり美味しいコーヒーの完成です。

Kalitaの台形ドリッパーを実際に使ってみて
銅製のドリッパー自体初めて使ったのですが熱伝導率の高さを実感しました。
ドリッパーをサーバーから外す時に持ち手まで熱くなっており、
危うく火傷しそうになるほどの熱伝導率の高さで驚きました。
皆様も取り扱いにはご注意ください。
そして洗う際には食洗器にはかけず手洗いで洗わなくてはいけません。
銅は傷がつきやすいので丁寧に優しく洗いましょう。
写真を見返してみてもやはり光沢感ある見た目はかなり映えており、コアなファンの方々にも長年愛用されている理由がよくわかりました。
銅製は使えば使うほど味が出てくるのでこれからたくさんコーヒー抽出に使っていきたいと思います。
Kalitaの台形ドリッパーが気になった方はぜひ使ってみてください。