コーヒーオイルが美味しさの秘訣!?コーヒーに含まれる油分について


コーヒー豆に含まれている「コーヒーオイル」というものをみなさんはご存知ですか?


今回はコーヒーオイルがあることによって及ぼすメリット・デメリットについて考えていきたいと思います。

コーヒーオイルとは?


コーヒーをカップに注いだ際に表面に浮かぶ油のようなものこそが、まさにコーヒーオイルになります。

コーヒー豆とは本来コーヒーノキという植物の果実の種子であるため、
ごま油や奈種油などと同じようにコーヒー豆にも油分が含まれているというわけです。

コーヒーの種子に含まれている成分は、おもに多糖類、少糖類、脂質、タンパク質、有機酸などになります。
この中の脂質がコーヒーオイルの事を指しています。

コーヒーオイルの量は変化するのか?

結論から申し上げますと、
脂質は成分全体のおよそ1~2割ほど含まれておりますが、蒸発する水分とは違って、この量が変わることはほとんどありません。


しかし、変わることがないと聞いて少し疑問に思いませんでしたか?
特に日ごろからコーヒーを扱っている方は、テカテカしている深煎りコーヒー豆や、フレンチプレスで淹れた時に表面に浮かぶコーヒーオイルのことを思い浮かべたことでしょう。

深煎りのコーヒー豆のほうがコーヒーオイルをたくさん含んでいると思っている方は、意外にも少なくないと思われます。

しかし、実際にはコーヒーオイルに変化はなく、深く焙煎するほど水分量が減って脂質の比率が上がることでコーヒーオイルが増えたと錯覚してしまうのです。

また深煎りの豆でコーヒーオイルが表面に出てきてしまうのは、焙煎により細胞壁の一部が壊れ、内部の脂質が移動しやすくなるためです。


ようするに浅煎りと深煎りのコーヒー豆の脂質量はどちらも同じというわけです。

左側が中煎りのコーヒー豆、右側が深煎りのコーヒー豆
左:中煎り 右:深煎り

コーヒーオイルがもたらす様々な影響について


コーヒーオイルを含んでいることによってコーヒーの風味、または健康にも影響がでるのでしょうか?

健康とコーヒーの風味という2つの観点からみていきたいと思います。

健康への影響


オイル(=油)と聞くと揚げ物に使うサラダ油を真っ先に連想する人は少なくないですよね。
実は私もそうでした。

実際にコーヒーオイルには「ジペルテン」という成分が含まれており、一時的にコレステロール値が上昇すると発表されました。

しかし、この作用は一時的なもので健康に影響しませんので、特に気にする必要はないと思われます。

1日に飲むコーヒーが2~3杯程度であれば問題ないです。

ただしこれ以上多いと、コレステロール値はもちろんのこと、カフェインの過剰摂取など様々な要因で健康に悪影響が出る可能性があるため、コーヒーの飲み過ぎには要注意ですね。

風味にもたらす影響


コーヒーの表面にテカテカとしたコーヒーオイルが浮かんでいると、何となく美味しくなさそうなイメージを持ってしまいませんか?

しかし実際にはコーヒーオイルはコーヒーを味わい深くするありがたい存在です。

コーヒーオイルを含むほど香りや甘味が出て、味に深みや複雑さを足してくれます。
逆に言えばコーヒーオイルが少ないほど、あっさりとしたライトな飲み口になるというわけです。

好みは人それぞれ異なるため自分に合った風味にコーヒーオイルを調整するのもいいですね。

抽出方法によって、コーヒーオイルを調節することが可能です!

抽出したコーヒー
抽出したコーヒー

コーヒーオイルを調整する抽出方法


コーヒー豆に含まれている脂質量は変わりませんが、抽出方法によって抽出されたコーヒーに含まれているコーヒーオイルの量を調整することができます。

これを知っておけば美味しいコーヒーに一歩近づくこと間違いなしです。

コーヒーオイルを最大限生かした淹れ方


コーヒーオイルをフル活用してコクのあるコーヒーを抽出する方法をご紹介いたします。

コーヒーオイルを抽出するにはまず浸漬式の代表ともいえる“フレンチプレス”や、ハンドドリップでは“金属フィルター”を用いた抽出が適しています。

特にフレンチプレスではコーヒオイルや微粉を遮るものがないため、さまざまな成分がダイレクトに抽出されます。
そのため今回はフレンチプレスで淹れたコーヒーの淹れ方を紹介していきたいと思います。


ではさっそく淹れていきましょう。
今回使用するコーヒー豆は“ゴールド トップ マンデリン”を採用しました。
高いクオリティとクセになる風味で大人気の豆です。

焙煎度合いはフルシティローストですが、表面がかなりテカテカしているようにみえます。

ゴールド トップ マンデリン 深煎り コーヒー豆
ゴールド トップ マンデリン 深煎りにて


<レシピ>
コーヒー豆 15g
抽出量 300ml
抽出時間 4:00
湯温 92℃
抽出器具 ボダム フレンチプレス

やはり抽出したコーヒーの表面にコーヒーオイルが見られます。
コーヒーオイルの風味への影響を知った今ではとてもありがたい存在ですね。

一口飲んでみると味に深みがあり、一言では表せないような複雑な味わい”コク”を感じました。

その中でもマンデリンらしい印象強い苦味や、華やかな香りも感じることができ、非常に満足のいく1杯でした。


コーヒーオイルは別名「アロマオイル」とも呼ばれています。
これはコーヒーオイルは香り成分が含まれていると言われており、コーヒー豆を挽いている時や淹れているときに漂ってくるあの良い香りはこのコーヒーオイルがあるからだと考えられています。

つまりコーヒーオイルをフルに活用しているフレンチプレスでは、香り高いコーヒーになる傾向があるというわけです。

コーヒープレスで抽出したコーヒーの表面を映した写真
コーヒープレスで抽出したコーヒーの表面
テカテカしているのがわかりますね。

コーヒーオイルを抑えた淹れ方


逆にコーヒーオイルによって雑味などが出たコーヒーはあまり好きではないといった方には“ペーパーフィルター”で抽出することをおすすめします。

これはペーパーフィルターが油分を吸収するため、ペーパードリップではコーヒーオイルがほとんど抽出されないためです。

では本当にコーヒーオイルを抑えた味わいになるのでしょうか?

先ほどと同じように“ゴールド トップ マンデリン”を抽出していこうと思います。


<レシピ>
コーヒー豆 18g
抽出量 280ml
抽出時間 3:04
湯温 82℃
抽出器具 ウェーブドリッパー


Kalita ウェーブドリッパーにて抽出している様子
Kalita ウェーブドリッパー

実際に飲み比べてみた


では実際にペーパードリップにて抽出したコーヒーと、フレンチプレスで抽出したコーヒーを飲み比べて見ましょう。

左側がペーパードリップにて抽出したコーヒー、右側がコーヒープレスにて抽出したコーヒー
左:ペーパードリップ 右:コーヒープレス


二つのコーヒーを交互に飲み比べたとき口当たりが大きく違うのがわかりました。

ペーパードリップで淹れたコーヒーはなめらか後味もスッキリしていました。
一方でフレンチプレスで淹れたコーヒーはザラザラとした口当たりで、後まで味が残る印象を受けました。


また風味においても、フレンチプレスで淹れたコーヒーのほうがコクと甘味が感じられ、ペーパードリップで淹れたコーヒーはほどよくくる苦味がクセになる味わいでした。


どちらのコーヒーもそれぞれ良さがあり、同じコーヒー豆であっても全然違った風味を楽しむことができます。

焙煎された豆の保管について


最後にコーヒーオイルについて注意すべき点が一つあります。
それはコーヒー豆の保管についてです。

コーヒー豆は空気に触れると酸化すると言われていますがこの原因の一つがコーヒーオイルにあります。

コーヒーオイルも空気に触れると酸化して、コーヒーの風味を悪化させてしまいます。
コーヒーには抗酸化成分を含んでいるため酸化のスピードがゆっくりにはなりますが、それでも確実に酸化は進んでいます。

そのままにしておくと口当たりが悪く、香りもないコーヒーへと陥ってしまいます。

これほど恐ろしいことはありません。コーヒー豆は空気に触れないように細心の注意を払ってあげましょう。

以上、コーヒーに深みと香りを持たせるコーヒーオイルについてでした。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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