コーヒーをお手頃価格で飲める時代が終わる・・・?
コーヒー好きならいずれ真剣にコーヒー2050年問題に向き合わなければいけないでしょう。
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気候変動によるコーヒー栽培のダメージ
近年、温暖化による世界中の気候変動によってコーヒー栽培にも大きな影響が見られています。
そもそもコーヒーノキは繊細な植物で
4つの条件が揃った環境でしか栽培することが難しく、
今その栽培地でも多数の気候変動による被害が発生しています。
<コーヒー栽培において必要な条件>
・赤道付近の温暖な気候(20℃前後が好ましい)
・年間雨量が平均1,500㎜以上ある
・土は有機物を多く含む水はけの良い肥沃土
・霜が降りない地域
この条件を満たす地域を一般に『コーヒーベルト』と呼びます。
コーヒーの生産大国であるブラジルを始めとした多くの生産国で気候変動によるコーヒー栽培のダメージを受けています。
よってコーヒー栽培地の減少、収穫量の減少、品質の低下、生産者不足などが起こり現在出回っているような高品質のおいしいコーヒーの高騰が相次いで行われている現状にあります。
<気候変動によるコーヒー栽培への影響>
・コーヒー栽培地の減少
・コーヒー豆の生産量減少
・コーヒー生産者の減少
・コーヒー豆の品質の低下
ネスレ日本は値上げを決定した
去年から世界中でコロナ感染が広まった影響も受け
コーヒーの価格高騰を決めざる負えない状況へと追い込まれています。
気候変動により生産量が減っているにも関わらずリモートワークなどで家にいる時間が増えコーヒーを飲む人(消費者)が増えてきたことも原因の一つとして挙げられます。
そのためネスレ日本は2022年1月1日からコーヒー製品の一部値上げを発表しました。
値上げする商品の中には人気商品である「ネスカフェ」も含まれおり
レギュラーソリュブルコーヒー製品 約10~17%、ネスカフェ ドルチェ グスト専用カプセル 約10%と発表されています。
*価格の変動あり。
ほとんどが10%以上の値上げであるため毎日コーヒーを飲む人には少し痛手となります。
値上げ前にある程度まとめ買いしておくとお買い得となるでしょう。
コンビニコーヒーにまで影響が出ている
お手頃価格で美味しいコーヒーが飲めることで人気のある
コンビニコーヒーにも相次いで値上げの波が押し寄せてきています。
現在コーヒーの値上げが実装されているのは「セブンイレブン」と「ローソン」になります。
ファミリーマートではまだ値上げはされていませんが
いつか値上げのお知らせがされないかヒヤヒヤしています。
「セブンイレブン」コーヒーの価格
Rサイズ(ホット・アイス) 100円→110円(+10円)
Lサイズ(ホット) 150円→180円(+30円)
(アイス) 180円→210円(+30円)
「ローソン」コーヒーの価格
Sサイズ(ホット・アイス) 100円→110円(+10円)
Mサイズ(ホット・アイス) 150円→180円(+30円)
Lサイズ(ホット) 180円→210円(+30円)
「ファミリーマート」コーヒーの価格
Sサイズ(ホット・アイス) 100円
Mサイズ(ホット) 150円
(アイス) 180円
Lサイズ(ホット) 195円
(アイス) 260円
こうやって一覧にして見てみるとやはり値上げしていないファミマが安いですが、
アイスコーヒーに限ってはそうでもないようです。
値上げといっても大きく値上げしているわけではないので
これまで通り好みの風味のコンビニコーヒーを楽しめるのではないかなと思います。
現状打破しようと模索する大手コーヒーチェーン店
この深刻な問題を打破するために動きを見せたのが
大手コーヒーチェーン店「スターバックス」です。
スターバックスは南米コスタリカに唯一の自社農園「ハシエンダ アルサシア」
を保有していますが
この自社農園で気候変動の対策につながる活動を行っています。
この自社農園には農学者が常駐しており、
気候変動などがもたらす病害虫に耐えうる品種の開発や
小規模農家が高品質で効率的なコーヒー栽培が可能となる研究に取り組んでいます。
さらにここで開発した品種や栽培方法等は世界中のコーヒー生産者に無償で提供しています。
個人が取れる対策とは?
気候変動は大きな問題で個人ができることはないように
感じるかもしれませんがそんなことはありません。
原因である地球温暖化を抑制するためCO₂の排出量を減らすことができます。
個人が取れる対策を3つここであげたいと思います。
①節電を心がける
②ゴミを減らす
③プラスチック類の削減
①節電を心がける
節電はエコの基本です。
例えば
エアコンの温度を28℃前後に設定する、使っていない間のコンセントはこまめに抜く
などが一般的な節電の方法です。
コーヒー抽出においてできる節電の方法としては
時折手挽きでコーヒー豆を挽くことでしょうか。
僅かな節電にしかならないかもしれませんがこれをみんなが心がければ大きなエコに繋がります。
②ゴミを減らす
ゴミの焼却には多くのCO₂が排出されます。
ゴミを減らす対策は、
ペーパーレスのドリッパーを使う・コーヒーかすの再利用(消臭剤)
などが挙げられます。
ステンレスのドリッパーはペーパーレスのものが多くあります。
お手入れも楽なので愛用している人も多くいます。
またコーヒーかすは消臭の効果があるため
消臭剤として再利用することができます。
③プラスチック類の削減
プラスチックのような石油由来の資源は環境負荷が大きいです。
プラスチック削減の対策は、
マイタンブラーを持ち歩く・ストローを使わない
などがあげられます。
近頃ストローやカップを紙製に変更しているお店が増えてきていますがまだまだプラスチックを使ったところが多くあります。
そこでとれる対策がマイタンブラーです。
カップを使わず何度でも繰り返し使えるマイタンブラーを持ち歩くことがエコに貢献できます。
皆さんの少しの心がけでコーヒー生産者を助ける力になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。